
適量であれば体によくても、長年にわたって過度な飲酒を続けていると健康を害してしまいます。『百毒の長』と言われるだけあって、お酒はさまざまな病気の原因になります。
お酒を飲む人が一番気にしているのが、肝臓ではないでしょうか。肝炎や肝脂肪のうちは無症状のことが多いのですが、肝硬変まで進むと肝臓が正常に機能しなくなり、やがて肝がんに至ることも。肝臓は“沈黙の臓器”といいますから、自覚症状がないからといって安心はできません。
強いお酒は、喉が焼けるような熱さを感じるほど刺激の強いもの。空腹で飲むと、食道や胃の粘膜が傷つき、腸のはたらきも鈍ります。あまり食べずにお酒ばかり飲むのは、胃・十二指腸潰瘍の原因です。吐血や血便などの症状があったときは、消化管が傷ついて出血している可能性があります。
酔うというのは、脳が麻痺すること。お酒は脳神経に強い影響を与えます。脳の神経細胞が破壊されて萎縮すると、性格が変わったり判断力や記憶力が低下したりするアルコール性痴呆や、手足が動かなくなる抹消神経障害など、深刻な症状をきたします。
大量の飲酒を続けていると、自分でお酒の量をコントロールできなくなるアルコール依存症に陥ってしまうことがあります。身体の健康被害だけでなく、仕事や家庭にも悪影響をおよぼし、しかも回復が難しい病気です。お酒に強い人ほどなりやすく、女性の四割は専業主婦、男性の六割は単身生活者だということです。
お酒による健康被害はまだまだあります。猛烈な痛みに襲われる急性膵炎。さまざまな合弁症が心配な糖尿病。がんに次いで日本人の死因の第二位と第三位を占める脳血管疾患と心疾患。ほかにもホルモンのバランスが崩れたり、免疫力が低下したり、骨や歯がもろくなったりと、お酒は全身に悪い影響を与えます。
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